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押上旅館

押上に建つ小規模旅館

東京都墨田区押上に建つ築60年の軽量鉄骨造2階建ての日本家屋を、小規模旅館へ再生する計画である。既存の間取りや素材を残しながら、かつて倉庫だった場所を半屋外の土間へと変え、公園や街の気配を内部へ引き込んでいる。1階では、障子や畳、土間、庭といった日本家屋の要素を活かしつつ、畳の居間をテーブル席として使うなど、現代の滞在に合わせて更新した。細かく分かれていた既存の部屋は、完全に一体化するのではなく、異なる性格を持つ場としてつなぎ直している。2階も和室を活かし、押入れをワーキングブースへ改変した。古い建物の記憶を残しながら、新しい使い方を重ねることで、東京の街に新たな時間をつくるリノベーションである。

既存建築の価値を保存と更新に分けず、連続したものとして扱っている。素材や空間の痕跡を残しながら、用途や動線を現代に合わせて組み替え、古い建物を再生している。

建物を使い続け、そこに新しい用途や人の営みを重ねることで、街は記憶を残しながら変化できる。古い住宅の再生は、これからの都市更新を考える小さな実践となる。

MEMBERS

設計・監理:Kensei Ishii
施工:
写真:

DATA

所在地:東京都墨田区
用途:旅館
竣工:
構造:軽量鉄骨造
延床面積:110㎡
種別:リノベーション

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